前回は背中の真ん中の痛みや左右どちらかが痛い場合、さらには皮膚の広範囲の痛みがなにを意味しているか? を学びましたね。
前回だけでもかなり自信がついたと思います。
しかし、まだ腰の痛みしか学んでません。
実際の臨床ではお尻が痛い人、足が痛い人など様々な症状を訴えます。
よくある例としてお尻の痛みや足の痛みを訴える人が
坐骨神経痛と診断されます。
上記のイラストのようにお尻から足まで坐骨神経の走行に沿うように
連続した痛みであれば坐骨神経痛の疑いは濃いものとなるでしょう。
しかし、実際に痛む部位をよく問診してみると
お尻と太ももの裏が痛いケース
お尻とふくらはぎが痛いケース
このように、痛い部位に連続性がなく
痛みの部位が散らばっているケースに出会う機会は多いのではないでしょうか。
このケースに坐骨神経痛の診断がついている症例も多くいます。
しかし、坐骨神経痛だとしたならばなぜ神経の走行に沿った連続性のある痛みではないのか?
疑問に思いながら坐骨神経の治療をしていた時期があります。
坐骨神経痛ならばどこで絞扼が起きてるのか?
脊柱管?梨状筋? このように考えながら痛みがバラバラなケースに対して坐骨神経の治療を行なっていました。
しかし治りません。
なぜか?
坐骨神経痛ではないからです。
『坐骨神経痛だとしたならばなぜ神経の走行に沿った連続性のある痛みではないのか?』
あの時思った疑問を追求しなければこの症例は治せなかったのです。
この疑問の答えはなんだったのでしょうか?
次回この痛みの正体について迫りたいと思います。