前回のお話しでは、お尻とふくらはぎに痛みがあるケース
お尻と太ももの裏が痛いケース
このように痛む部位がところどころ点在している症例
このような症例に坐骨神経痛の診断がついているケースは多いですが
それって本当に坐骨神経痛なの?ってところまで前回お話ししました。
今回はこの痛い部位が点々とした連続性のない痛みの正体に迫りたいと思います。
結論から言うとこの痛みの正体は
仙腸関節痛です。
では、なぜ仙腸関節痛の場合、このようにばらつきがある痛みになるのかを説明します。
写真に写っている骨模型の腸骨
これをパカっと外すと
くの字型に折れ曲がった関節面が腸骨と仙骨側に見えてきます。
これが仙腸関節です。
この仙腸関節の前方はL5、S1前枝の神経が分布しているため、前方が障害されると、これらの神経が担っている領域に痛みを訴えます。
仙腸関節後方はL5、S1の後枝外側枝
仙腸関節下方は上臀神経とS2後枝外側枝がそれぞれ支配しています。
また仙腸関節周囲の靭帯では
前仙腸靭帯は大腿神経とL5前枝
仙棘靭帯はS1、2の前枝 S2、3の後枝外側枝
仙結節靭帯はS1と2の前枝 上臀神経、坐骨神経
骨間仙腸靭帯はL5〜S3の後枝外側枝
これだけ多くの神経に支配されてます。
と、ここ読み飛ばした人もこれだけは覚えておきましょう!
仙腸関節と仙腸関節周囲の靭帯は多くの神経で支配されてるから
多彩な症状を出しやすい!!
なので、お尻が痛かったりふくらはぎが痛かったりで
坐骨神経痛と診断されてても
この知識を頭の片隅に入れとくとまた違った対応ができると思いますよ!(仙腸関節痛の対応はまた違う記事に書きます)
でも人間不思議なもので、学んだ新鮮な知識と言うのものはすぐにでも使いたくなります。
腰とふくらはぎを痛がってるからと言ってすぐに仙腸関節痛だ!
っと決めつけずにまずはしっかりと評価をしましょう!
次回は仙腸関節痛を決定づける評価をお伝えします。
仙腸関節痛は痛いところが点々とする以外にも
ある特徴的な症状があるんです!
これを学べば仙腸関節痛だ!と決めつけてもいいと思うような知識を次回お伝えします!