肩甲上腕関節は、小さなお皿に大きなボールが乗っているイメージとよく例えられます。
故に不安定な関節であるということは、お分かりだと思います。
この不安定な関節を安定させる1つとして、関節包が存在しているのです。
逆に言えば、骨頭を安定させている組織であるが故にこの部位が硬くなれば、容易に可動域制限となることが言えます。
しかし、関節包は骨頭を一周取り巻いていますので、仮に関節包が肩の屈曲を制限していたとしても、関節包のどの部位が硬いのか分かりませんよね?
では、この関節包はどのように評価すればよいかをお伝えします。
この知識を抑えとくだけでも、骨頭の動きが今までより鮮明に感じることができると思います。
それでは、学んでいきましょう。
まず、関節包とはなにか?を大まかに振り返ります。
肩関節包は関節窩と骨頭の一周を覆っていて、肩甲上腕関節を静的に安定させているのはご存知かと思います。
その中でも前方から下方にかけて関節包が分厚くなっている構造をしています。
イラストだとこんな感じ
この分厚くなっている部分(濃い青色)が関節包靭帯と言われます。
下のイラストを見ると、肩関節の安定性を担っているローテーターカフは、後方に多く存在していますよね
後方は筋肉による安定性が多い為、後方の関節包は分厚くありませんが、前方は筋肉による守りが少ないので、前方の関節包は分厚くなり関節包靭帯となっているのです。
では、この骨頭を一周取り巻く関節包を評価するにはどうしたらよいか?
次回学んでいきましょう。
これを知っているのと知らないのでは、肩の理解度が全然違うものになりますので、しっかりと学びましょう。