膝の骨構造を理解し、次に理解しておくことは関節の動きを知ることです。
膝の動きとして特徴的なものとして、屈伸時の転がり滑り運動と回旋運動が挙げられます。
この運動がなぜ必要なのかを今回説明しようと思います。
まずは転がり滑り運動から説明します。
転がり滑り運動は、可動域の拡大の役割があります。
転がりのみの場合であれば下の図のように、大腿骨顆部は屈曲とともに滑り落ちてしまいます。
一方滑り運動のみでは大腿骨顆上部後面部と脛骨関節後面とが衝突し屈曲制限が生じることがわかります。
そのため大腿骨下部の転がりにより接点を後方に移動させ、滑りにより接点が脛骨関節面上から脱線しないよう運動を行うことで
関節後面の空間を作り、屈曲が可能になります。
今回の転がり滑り運動に加え、脛骨の内旋運動が加わることにより深屈曲が可能になります。
次回はその膝関節の回旋運動について説明します。